はじめに
データ分析を進める中で、外れ値(Outlier)に出会うことは珍しくありません。
箱ひげ図を使ったり、統計的な手法を用いることで、通常のデータから大きく外れた値を発見できることがあります。
では、外れ値を見つけたらどうすればいいのでしょうか?
単純に除外すればいいのでしょうか?それとも残すべきなのでしょうか?
この記事では、外れ値の扱い方について基本的な考え方を整理し、状況に応じた適切な対応方法をわかりやすく紹介していきます。
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外れ値を見つけたら、まず考えるべきこと
外れ値を扱う際には、以下の順番で慎重に検討しましょう。
1. 外れ値の原因を確認する
まずは、外れ値がなぜ発生したのかを探ります。
- 入力ミス・測定エラーであれば、修正または除外するべきです。
- 自然な現象の一部なら、無理に除外するべきではありません。
2. 分析の目的を考える
次に、「この分析は何を目的としているのか」を考えます。
- 典型的なパターンを知りたい → 外れ値を除外する
- 異常事象そのものに注目したい → 外れ値を活かす
- 全体傾向を正確に把握したい → 場合によって扱いを変える
目的によって外れ値の扱いは変わります。
「外れ値=必ず削除すべき」というわけではありません。
外れ値への具体的な対応方法
ここからは、外れ値にどう対処するか、具体的な方法を紹介します。
① 削除する(除外する)
入力ミスや明らかな測定エラーであれば、データから除外してしまうのが基本です。
ただし、除外する場合は「なぜ除外したか」を記録しておくことが大切です。
後から「恣意的にデータをいじったのでは?」と疑われないようにしましょう。
② 置き換える(修正する)
明らかな入力ミスで正しい値がわかっている場合は、正しい値に修正します。
例:売上金額が「50000円」のはずが「500000円」と誤入力されていた場合 → 50000円に修正。
③ 別々に分析する
外れ値を通常データとは別に扱う方法もあります。
たとえば、極端に高い売上を記録した営業担当者がいた場合、
「一般的な傾向分析」と「トップパフォーマー分析」を分けて行う、というイメージです。
異常値自体に重要な意味がある場合、このように2段階の分析を行うことが有効です。
④ ロバストな手法を使う
どうしても外れ値を無視できない場合は、外れ値に強い(ロバストな)統計手法を使う選択肢もあります。
- 中央値を代表値として使う
- ロバスト回帰(外れ値の影響を受けにくい回帰手法)を使う
特に機械学習や回帰分析では、ロバスト手法が非常に有効なケースが多いです。
注意点
外れ値を除外したり無視したりするときには、
「除外基準を明確に設定すること」
「除外前後でデータの様子がどう変わったかを比較すること」
がとても大切です。
データの加工・修正は、分析の信頼性に直結する重大な作業だという意識を常に持ちましょう。
まとめ
外れ値を見つけた後は、
- 原因を調べる
- 分析目的を考える
- 状況に応じた対応を選ぶ
──この順番で冷静に判断することが大切です。
単純に「外れ値だから悪い」と思い込まず、
時には大切なヒントとして活かす視点も持つと、より深いデータ理解に繋がります。
データ分析は、単なる数値操作ではなく、背景にあるストーリーを読み解く作業でもあるのです。
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