量的データ・質的データとは?分類と違いを基礎から学ぶ|統計自主学習⑥

はじめに

データ分析の第一歩は、目の前のデータがどのような性質を持っているかを正しく見極めることです。
特に重要なのは、「量的データ」か「質的データ」かという分類です。

この2つは、単にデータの見た目が違うだけでなく、使える統計手法や分析方法にも大きな影響を及ぼします。
ここでは、量的データと質的データの違いをわかりやすく整理し、それぞれの特徴と分析時の注意点について解説します。

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   目次

量的データとは

  ↳間隔尺度

  ↳比例尺度

質的データとは

  ↳名義尺度

  ↳順序尺度

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量的データとは

間隔尺度(Interval Scale)

間隔尺度は、データ同士の「差」に意味があるデータです。
ただし、絶対的なゼロ点は存在しません。

具体例

  • 気温(摂氏温度)

  • 日付や時刻(カレンダー上の日時)

たとえば、ある地点が20℃、別の地点が25℃なら、「5℃高い」とは言えます。
しかし、「25℃は20℃の1.25倍暖かい」とは言えません。温度の「ゼロ」は「無」を意味しないからです。

間隔尺度では、足し算・引き算は意味があるものの、掛け算・割り算には注意が必要です。


比例尺度(Ratio Scale)

比例尺度は、間隔尺度の特徴に加え、絶対的なゼロ点が存在するデータです。
ゼロは「何も存在しない」ことを意味し、比率の計算も正しく行えます。

具体例

  • 重さ(g, kg)

  • 長さ(cm, m)

  • 時間(秒, 分)

たとえば、100gのものは50gの2倍の重さであり、0gは「全く質量がない」状態を示します。

比例尺度では、加減乗除すべてが有効になります。

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質的データとは

一方で、”質的データ(Qualitative Data)”は、数値で表せない「カテゴリ」や「属性」を扱います。
分類や順序に意味はありますが、数学的な演算は基本的にできません。

質的データも、“「名義尺度」と「順序尺度」”の2種類に分類されます。


名義尺度(Nominal Scale)

名義尺度は、単にデータをグループ分けするためのものです。
そこに大小関係や順序は存在しません

具体例

  • 性別(男性、女性)

  • 血液型(A型、B型、O型、AB型)

  • 出身地(東京、大阪、福岡)

たとえば、A型とB型に優劣はありませんし、東京と大阪に大小の比較もありません。
名義尺度では、”「どのグループに属するか」”だけが重要です。


順序尺度(Ordinal Scale)

順序尺度は、データ同士に順番の概念があるものの、その間隔の大きさは不明確なデータです。

具体例

  • アンケートの満足度(非常に満足、満足、普通、不満)

  • 教育水準(中卒、高卒、大卒、大学院卒)

ここでは「非常に満足」が「満足」より上位であることはわかりますが、
「満足」と「普通」の差と「普通」と「不満」の差が同じとは限りません。

順序尺度では、順番に意味はあるが、数値間の距離は意味を持たない点に注意が必要です。

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なぜこの分類が重要なのか?

この分類が重要な理由は、使える統計手法が違うからです。

  • 量的データ
    → 平均値、分散、標準偏差などを計算可能。回帰分析や分散分析など、幅広い手法が使えます。

  • 質的データ
    → 平均を取る意味はない(「満足度の平均」と言っても間違い)。代わりに、頻度や割合、クロス集計、カイ二乗検定などで分析します。

もしデータの性質を誤解して分析すると、意味のない結論を出してしまう恐れがあります。
たとえば、血液型に対して平均を取ろうとするのは完全にナンセンスです。

データの種類尺度具体例計算可能な統計量主な分析手法
量的データ間隔尺度気温、日付平均、分散、標準偏差回帰分析、分散分析
量的データ比例尺度重さ、身長、売上高平均、分散、比率、割合回帰分析、分散分析
質的データ名義尺度血液型、職業最頻値、割合クロス集計、カイ二乗
質的データ順序尺度満足度、学歴順位、中央値順序ロジット回帰

まとめ

データ分析において、データの種類を正しく理解することは、正確な分析と信頼できる結論を導くための土台です。

  • 量的データ → 数値そのものに意味があり、間隔尺度と比例尺度に分類される。

  • 質的データ → 分類や順序が重要であり、名義尺度と順序尺度に分類される。

データの本質を見極め、それに応じた適切な手法を選ぶことが、データ分析を成功させるためには不可欠です。
分析に取りかかる前に、まずはデータの性質を見極める癖をつけておきましょう。

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